茨城県土浦市「保立食堂」

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この3つの料理全てに添えられる『あら汁』。実はこれが明治2年の創業当時から受け継がれる最古参の一品。

骨皮というよりも、身がしっかり残ったあらと厚切りの豆腐。具だくさんの一杯が出て来ると、得したって感じになりますよね。でも、一口飲めば驚きに変わります。『こんなにも魚の旨味って味噌汁に染み出すの…!?』と。

「元々が魚屋ですから身は煮魚にして、あらは汁に使っていたんです。昔はマグロのあらを使っていましたが、今はカツオやサバですね。味噌は石岡の『ミツウロコ』を、お豆腐は地元の豆腐屋さんが、金属容器ごと持ってきてくれるウチのために特別に作ったものを使ってます」

隅々までギッシリと豆が詰まった木綿豆腐は、口の中で存在感のある弾力で歯を喜ばせ、大豆の美味しさと合わさった魚の出汁が舌をしっかり包みます。

極端に言えば、これと炊きたてのごはん、そして自家製のぬか漬けだけでも定食になっちゃうほど。そんなすごい一品です。

■土浦への愛を筆に込めて

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「俊一が亡くなった翌年に、永遠の0が上映されたんです。もし、それがもっと早かったら100歳まで生きたんじゃないかって(笑)」

土浦を愛した俊一さんは街の歴史に精通していて、なんと書籍を執筆したほど。「色々な方に街のことを話すのが好きだった」そうで、自分も聞いてみたかったです。

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また、四代目は絵画や腕も達者。養護施設にボランティアで描き方を教えていたほどの腕前だったそう。さしずめ、店内は小さな街の美術館。昔の土浦の姿を今に残すのは建物だけではありません。

そんな食堂が六代続いてきた秘訣を伺うと、

「なんとも言えないですね。ただ、この家に生まれてこの店を継ぐようになってたので、自然と『やらなければならない』と思ったんです」

揚げたての天ぷらの香りとあら汁の味、そして人と共に歩んできた歴史。土浦を象徴する食堂よ、どうかずっとこのままで。


創業年:明治2年(取材により確認)

住所:〒300-0043 茨城県土浦市中央1-2-13

電話番号:029-821-0151

営業時間:11:00~18:30/11:00〜14:00(水曜のみ)

定休日:第2・4水曜日

主なメニュー:天丼(870円)/天ぷら定食(880円)/おさしみ定食(870円)/あら汁(250円)

※店舗データは2017年9月5日時点のもの、料金には別途消費税が加算されます。

〒300-0043 茨城県土浦市中央1-2-13


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