時代と共に変わりゆく町の中で、三代四代と受け継がれてきた厨房の仕事。日々の生活に溶け込み、人々に愛され続ける庶民の味。伝統の二文字に胡座をかく事もなく、町にそっと寄り添うかのように、今日も静かに営みを続ける食堂。私達は、そんなごくごく普通の町場の食堂を総称して「百年食堂」と名づけました。
・三代四代と受け継がれ、75年以上続いてきた食堂である。・決して特別ではないが、その町の人々に慣れ親しまれてきたメニューがある。・町に人々の生活に溶け込み、愛され続けている食堂である。
※「百年食堂」は読売広告社の登録商標です。
埼玉県寄居町「今井屋」(1907年/明治40年創業)
大分県豊後高田市「大寅屋食堂」(1928年/昭和3年創業)
愛知県名古屋市「玉屋」(1913年/大正2年創業)
町の人々に長年愛され続けている料理には、素材や調理法へのこだわりが暖簾と共に受け継がれています。食べ慣れた地元客には当たり前の存在でも、離れた場所からの訪問客にとっては一期一会の存在。何度でも訪れたくなる魅力的なメニューを持つ百年食堂は、いわば地域の食文化に気軽に触れられる町のメディア。今どきの簡単・手軽をキーワードとした料理では味わえないおいしさと、その背景にある地元食材や食文化に出会える場所です。
・北海道名寄町「三星食堂」のジンギスカン定食。煮込みスタイルが、この町のジンギスカンの特長。
・青森県大鰐町「山崎食堂」の大鰐もやし定食。温泉熱を使った土耕栽培で育てたもやしは独特の風味を持つ。
・福島県福島市「マルイチ神田軒」のワンタン麺。独特の幅広形のワンタンは、駅前屋台時代からのもの。
・埼玉県さいたま市「中華の永楽」の岩槻ねぎ塩やきそば。江戸時代から作られる伝統野菜をふんだんに使用。
・熊本県熊本市「山本屋食堂」の雪見丼。甘辛く煮込んだ馬肉の上にとろろと卵黄を落としたもの。
・福島県会津若松市「三角屋」のソースカツ丼。このぶ厚さ、食べごたえ満点!
自分が決意した人生の進路を転換して生家の厨房に入ることがあれば、食堂に生まれた運命を感じる日々を送ることで暖簾を受け継ぐことも。食堂の歴史は人の歴史そのもの。連綿と受け継がれる暖簾に込められているのは継ぎ手の覚悟と店への愛。時には先代が作り上げてきた料理への思いやこだわりを、勇気を持って時代に合わせて変化させることも。そんな代々の主たちが積み重ねてきた日々への信頼が、食堂の暖簾をくぐる大きな理由です。
・大分県大分市「たかをや、」の阿部寿克さんと浩二さん親子。賑わいが絶えない店の厨房を切り盛りします。
・青森県弘前市「三忠食堂」の黒沼三千男さんと奥様のけい子さん。津軽そばの伝統を息子さんと共に守ります。
・愛知県名古屋市「玉屋」の隆敏さんと拓哉さん親子。鰹出汁が香る厨房で、一子相伝の味が受け継がれています。
・埼玉県寄居町「今井屋」の横田富美子さん。幼き日には一人の客として訪れた店の味を受け継ぎます。
・兵庫県神戸市「御影公会堂食堂」の鈴木眞紀子さん。父から継いだドミグラスソース作りに余念がありません。
・東京都中野区「野方食堂」の齊藤公和さん。日々厨房に立ち、食べ飽きない優しい味を作り続けています。
ある食堂では産業を支えるために、別の食堂では自らの生業として町に住む人を喜ばせたいと思ったため。遠い昔に食堂ができた理由は色々ですが、今日に至るまでのお店の歴史や町の歩みを物語るのは、食堂に残る調理器具や内装、あるいは創業時のエピソードを無言で語る証の数々。こうした「モノ証人」が伝える百年食堂の歴史は、町の中でいぶし銀のように静かに光り、長く本物として愛されてきた日々が積み重なってできた結晶です。
・青森県弘前市「朝日屋日景食堂」が、食堂の前に立つ寺院の門前通り沿いに甘酒屋として創業した当時の借用証。
・栃木県足利市「北清軒(ホクシンケン)食堂」店内にある、昭和初期のカフェー時代に使っていたソファー席。
・埼玉県さいたま市「ファミリーレストランみのり」のガス釜。今もこれで炊飯をする現役バリバリの調理器具。
・熊本県熊本市「山本屋食堂」のルーツ、煮売屋としての営業認可証。
・福島県福島市「マルイチ神田軒」が、福島駅前の屋台時代に同業者と結成していた雲呑(ワンタン)組合の規約。
・青森県平川市「大十食堂」のカウンター上には、創業時を物語るおかもちの蓋が貴重な資料として額装されている。
全国各地で今日も町のお客さんが暖簾をくぐる百年食堂。その知られざる歴史やこだわりに触れるきっかけを作ることで、未来に向けた食堂の歩みを応援したい。そんな想いで食堂を中心に据えた地域活性化プロジェクトとして、2004年から様々な取り組みをしています。歴史や暖簾への想い、料理に対するこだわりなどの情報発信をはじめ、様々な形態でのコンテンツ化や商品開発など。色々なカタチで食堂の魅力を伝えることで、皆さんと一緒に百年食堂、そして食堂のある町のファンを増やす取り組みをお手伝いします。
・映画上映後も「その土地を象徴する食堂の味」を求めて県内外から客が訪問。地元客も食堂が持つ味や文化的価値を再評価しました。・結果として一過性のブームではなく客が継続して食堂を訪問。営みを続ける食堂を応援する理想的な関係が構築され、食堂の後継者も登場。・伝統食材でもある「焼き干し」や「大鰐温泉もやし」が注目され、郷土産品としての価値が向上。料理も食材も自治体の知名度向上に一役買っています。
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