愛知県名古屋市「玉屋」

LINEで送る
Pocket

■なんとごはん二合分!盛りっぷりの良さは初代の粋

玉屋-06

「昔からこうして紙に書いたものを貼ってたんですよ」

年季の入った木壁に無数に貼られた達筆の文字。うどんをはじめとした麺類に始まり、丼物や定食類のラインナップがズラリと並びます。

一ヶ月ぐらい滞在して日めくりカレンダーをめくるかのように、全部の料理を食べたいところですがそうもいかず、千壽子さんにオススメを伺うと帰ってきたのは「かつ丼」の言葉。

「カツ丼を始めたのは昭和42~3年ごろ。初代が考案したもので、当時はいつも地元のお肉屋さんに豚肉を持ってきてもらってたんですよ」

町の食堂の仕入れは近くのお店からが当たり前。信頼のおける仕入先とのコンビネーションで生まれたかつ丼ですが、他のお店と違うのが圧倒的なごはんの量。

「この辺りは名古屋大学や愛知学園大学などのキャンパスが近いこともあって、参道周辺に下宿が多かったんです。初代はそこに住む学生さんに『お腹いっぱいになってほしい』という気持ちで、大盛りのかつ丼には、丼いっぱい2合分のごはんを盛っていたんです」

昭和45年ごろから始まったという盛りっぷりの良さは、大学の体育会系の学生を中心に大人気。

「ただ、最初はごはんの上に乗せていたカツが落ちてしまうことも多かったんです。そこで三代目が丼ごはんとかつ皿に分ける今の大盛りかつ丼を考案して、今もそのスタイルのままでお出ししています。平成5年に起こった米不足のような時期もありましたが、ウチのお客さんは敏感だったので量は減らせなかったですね」

玉屋-07

※ちなみに定食と丼物のご飯の量は、大盛・中盛・小盛・小小盛の四段階。「小小盛がごはん茶碗1杯分」とのことです。

食堂を続ける上でお米の値段は死活問題。それでも玉屋はお客さん第一のスタンスを崩すことはありませんでした。ちなみに「天丼や他の丼も、大盛りの時は基本的に具とご飯を分けてます」とのこと。

昔と変わらない圧巻の眺めはぜひご自身で確認をいただくとして、そんなエピソードを聞けばかつ丼を注文するのは必須。そこに、ルーツたるうどんの中からあんかけうどん。そして中華そばを注文。この日は二人で取材したのですが、果たして食べ切れるでしょうか…?


LINEで送る
Pocket